リビア:アルジャジーラ効果 |
15年前に誕生して、その報道主義
(民主主義擁護・反権力に基づいた公正
報道主義)の一貫した報道姿勢がもた
らした効果は今や計り知れないものと
なってきました。
最初に、中東の3億のアラブ人をを対象と
したアラビア語放送は今や英語放送を追加
することで、アルジャジーラ効果は西洋
にも影響を与えています。
それまでアラビア語圏の民衆は政府の
腐敗、不正義、反民主的活動などを知る
事やそういった情報を共有する術が
ありませんでした。
そういった状況につけこんで為政者は
強権的に覚醒した少数勢力だけを暴力
で押さえ込んで、そして電通マスゴミNHK
(国営放送)を使って捏造報道をして
いれば独裁政権をどうにか維持する事が
できました。
そのアルジャジーラ英語放送によると、
42年前にクーデターによって政権に
就いたカダフィ大佐はリビア軍の拡大
を図らずに、むしろ規模縮小を図り、
今や自分の気に入った女性に武器を持
たせ自らの警護をさせ、そして信じら
れる者は2人の息子だけとの脆弱体制
を取ってしまい、そしてそのつけを今
払っている事になります。
そういった脆弱体制を維持する為に、
庶民を暴力的に押さえつける際には
外国人傭兵(主にケニヤやチャドなど
の貧しい地域からカネでリクルート
する。)を使ってきたし今回のような
空爆も過去にあったが報道されなかった
ので、今回もメディアを完全に遮断して
いたので空爆もばれないとの考えで実行
したのではと考えられます。
要するに、自分の周りには権力や力を
持つ可能性の存在を徹底的に排除し、
暴力的抑圧の際はカネで雇われた外国人
傭兵に任しておけばよいという国の
為政者というよりはカダフィ石油ガス会社
のオーナーというほうが相応しく、
当然ながら国民の生活には無頓着でした。
そもそも、このような国としての体
をなしていないなかったので、民衆
が蜂起した途端政府関係者や軍関係者
のカダフィ離れが始まりその流れが
止まらないのは予想できた事なのです。
又、カネで雇われた傭兵だから、士気
はないので酒やクスリの勢いで民衆を
重火器で殺戮するが、士気の高い民衆
が石を投げて応戦してきて、自らが負傷
した途端、怖くなり白旗を揚げてしまい
がちなので、リビア東半分は民衆の手
に落ちましたが、なにぶん民衆側は
圧倒的に武器弾薬が十分でないので、
未だ戦闘中の西半分の地域では更なる
犠牲者がでるのは間違いありません。
民衆蜂起が始まって、一週間以上が
経ちましたが相も変わらず電通マスゴミ
NHK(国営放送)はカダフィ擁護者達の
演技映像、昨日は政府転覆を図った人達
の演技映像や演技証言そして、今日はなんと
アルカイダのオサマラディンが首謀者
だとのたまっています。
明日、国連の安全保障理事会が開かれ、
リビア上空のノーフライゾーンが決議
されるとの憶測が流れていますが、
刑務所に収容されていた1200人以上の
囚人を虐殺した過去を持つ、狂乱状態の
カダフィをこのままにしておけば更なる
流血は避けようもないことは明らかです
し、リビア国民は「我々は国連から見捨
てられた。」との感情を抱くのは理解
できますよね。
そもそも、西洋とくにヨーロッパ諸国は
リビアを国民国家として付き合うのでは
なく、カダフィ石油ガス会社として付き
合ってきた歴史があり、その結果、カダフィ
は世界の異端者とのイメージだけが先行し、
リビア国民の生活水準に関心が向かう事
はなかったばかりか、現在カダフィ側が
使用している武器は主にヨーロッパから
の輸入品である事実を考えれば、ヨーロッパ
がカダフィの蛮行を口先で非難すればする
ほど空しく聞こえます。
ヨーロッパには口先非難ではなく、行動
が求められているのです。
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