福島第一原発:GE製マークIは欠陥格納容器 |
容器はマークIですが、マークIの欠陥
はすでに1972年に米国の専門家が指摘
して以来、問題にされてきたので米国
では様々な変更を加えましたが根本的
な問題(容器の内容積が小さすぎる)
の変更には至りませんでした。
それはマークIの最大のメリットである
「安くて作りやすい」をなくしてしまう
変更ができないからです。
その為根本的解決法である、内容積
を大きくし鉄製の厚みを増す根本的
な設計変更は行われませんでした。
遅まきながら、日本でも米国の変更
例を見習って容器内の圧力を低減さ
せる目的で、半分ほど水で満たされ
たドーナツ型圧力抑制室(トーラス)
を後付けしました。
尚、米国ではトーラスの初期導入時
で高圧蒸気があまりにも強烈にトー
ラスに入り込んだので、トーラスが
飛び離れてしまったことがあった。
更に、80年代後半に米国ではオー
バーヒート状態では容器内圧力が増加
してしまうので、圧力低減する為に
ベントシステムを後付けしました。
日本でも同様にベントシステムを
後付けすることで、表面的には容器
の耐久性能の必要条件を満たしている
ように見せかける事に成功しました。
この欠陥格納容器に関することで、
なぜ容器内の気圧が8気圧まで上が
ってしまったのか?
可能性のあるシナリオは田中氏に
よると以前より問題とされていた
格納容器内の非常に重い再循環ポンプ
の配管系統が地震で損傷して水蒸気
が噴出(70気圧の圧力容器から
1気圧の格納容器へ)したので気圧
が8気圧まで上昇してしまった。
尚、これまでも原発裁判でこの
再循環ポンプが地震に耐えられる
かどうか(落下事故があった)
が問題になっていたので、最新型
ではこの問題のある再循環ポンプ
システムは採用されていない。
又、1・3号機では建屋上部で水素
爆発が起こり、2号機では建屋下部
で水素爆発が起こったのですが、
それはなぜか?
可能性のあるシナリオを推測する
には水素はどこからきたかですが、
田中氏によると、1・3号機では
格納容器の蓋はフランジでボルト
締めですが地震による格納容器内
の急激な圧力上昇が蓋を押し上げ
隙間を作ってしまい、再循環ポンプ
の損傷した配管系統から漏れ出した
水素がその隙間から建屋上部に逃げ
た可能性。
2号機では圧力容器からタービン
へいく道の圧力容器の近くに位置
する「逃がし安全弁」を通過して、
水素が格納容器下部に取り付けて
ある圧力抑制室に行き、そこで
溜まった水素が損傷した圧力抑制室
の付け根から入り込んだ酸素と化学
反応して爆発してしまった可能性。
2号機ではいくら水を入れても満
たされない現象の可能性は地震に
より損傷した再循環ポンプの損傷
した配管系統から水が漏れている
可能性。
そうであるなら、2号機の圧力容器
が空焚き状態で既にメルトダウンが
起こっている可能性。
そして、原子力行政の暴走を安全面
から防ぐ役割の千人ほどの「専門家」
(畑違いのど素人)を抱える原子力
安全・保安院は、第一に事故・トラブル
を未然に防止する事。
第二に、万一事故が起こった場合、
情報収集を迅速に行って的確に対応
し、災害の発生を未然に防ぎ、被害
の拡大を防止する事。
第三には、事故の再発防止に取り
組む事。
以上はあくまで、施工や定期点検
が適切に行われている事が前提の
話です。
では、実際はどうなんでしょう?
原発元配管技能士・平井憲夫さんの証言
以上から分かる事は、実際は素人
が原発を作り、素人集団が検査をし、
実際の点検作業をやるのは素人の
寄せ集めである事実です。
そして、権力構造は以下の様に
なっています。
素人の「運転管理専門官」→
素人の「原子力検査協会」→
素人の電力会社→
東芝・日立・三菱重工→
素人工事会社→
素人寄せ集め作業員。
従って、メーカー三社しか詳しい
事は分からない。
ですから、もちろん設計上の欠陥
も恐ろしい事ですが、実際はとっ
くに耐用年数が過ぎた原子炉を
騙し騙し使っている事実。
そして、現場作業員の未熟さが
大きな原発事故に繋がる可能性が
大きく、その大事故の結果多くの
人の命が危険に晒されるだけでは
なく。
30キロ以内の土地の価格はほとん
どゼロになる可能性や状態を終息さ
せるには最低5年ほどかけて炉心
を冷却し続けなければならなくなり。
2号機に関しては格納容器が破損し
ているので格納容器を海水で満たす
事は不可能ですので他の方法を考え
ないといけなくなっています。
又、これまで大量に放水された水や
海水が、その後に汚染海水や汚染水
となっていますが、それらは何処に
いったんでしょうか、海外の専門家
も技術的に説明がつかないと大きく
首をかしげています。
いずれにしろ、このままの状態を放置
しながら、冷却をし続けても放射能漏
れは防げない状態なので、その悪影響
を少しでも緩和する為に最低でも強風
よけの構造物を作る必要が出てきて
います。
Alternatives
P.S.
命の切り売りをしている現場作業員